■あなたの会社、強くしてみせます!
『経営力UP連続セミナー』開催中です
毎月第4木曜日、18時から『経営力UP連続セミナー』を開催しています。
“皆勤賞”を目指して、お忙しい中にもかかわらず毎回出席していただいている方もおられて・・・主催者としても、やりがいを感じています。
毎月のセミナーを通じて、経営者・ビジネスパーソンとして必要な知識を多角的な視点から習得して、経営力向上につなげていただくべく・・・毎回、趣向を凝らしています。
新しく参加された“ホットゲスト”の方も温かくお迎えし、セミナー開始前の名刺交換会、セミナー終了後の懇親会もかなり盛り上がって、新しいビジネス交流にもつなげていただいています。
和気あいあいとした楽しいセミナーですので、どうぞお誘い合わせて、お気軽にご参加ください。
■上海・香港・シンガポール・・・知っておきたいアジア市場
8月23日朝、シンガポールから帰国した当日夜、最新事情も含めてアジア市場についてお話ししました。
参加者の半数は、9月上海視察参加者の皆様。さらに当日は、国際色豊かに、特別コメンテーターのご協力もいただきました。
今回は、私が講師を務めましたので、いつもより多めにパワポをご紹介しながら、セミナーの臨場感を味わっていただければと思います。
■よくわかる!アジアのパワー・バランス
まずは中国・アジアの地図とともに、中国・アジア進出支援ネットワークを組む当社が対応している国・都市の一覧を掲げました。
そして注目していただきたいのは、アジア各国の主な経済連携協定。
「中国」⇔「米国」の位置関係に、ご注目ください。
「中国」⇔「米国」は、一つとして同じ経済協定の交わりの中にはいないことが、よくお分かりいただけると思います。
「中国」は日中韓FTA、ASEAN+3の枠内⇔「米国」はTPPの枠内。
「中国」は、「米国」主導のTPPの枠内には決して入らないのです!
いわゆる、環太平洋地域経済の主導権争いが、この図からも見て取れるのです。
■中国・アジア主要国最新事情
主要国の最新事情の一部のみの紹介になりますが、他国と比較しても日本の平均年齢が高い(44.7歳)のが、よくわかると思います。
成熟といえば聞こえが良いですが、年をとってくると成長が止まり、だんだん消費もしなくなってくる・・・のは、人も国も同じかもしれません。
日本だけ消費者物価上昇率が、日本だけマイナスなのも、大いに気になります。
月刊メッセージでもふれましたが、香港とシンガポールの複数公用語も、目に留まります。歴史的、地理的特性ゆえの複数公用語でしょう。
そして今、注目のミャンマー。国土面積も広く、6,000万人超の人口を抱えながらも、平均年齢は28歳とまだまだ成長の途上。
やはり企業がミャンマーに走るのも・・頷けます。
そこで、製品ライフサイクル曲線ならぬ国別ライフサイクル曲線。
中国アジア進出ネットワーク(NAC名南グループ)のセミナーで使ったものですが・・・ひとつの製品が導入期〜成長期〜成熟期〜衰退期へと運命を辿るように、各国をおなじように例えてみた曲線です。
平均年齢の若いミャンマーやベトナムが導入期、成長期に位置しているのに対して、年齢の上がってきた上海や香港は、もはや成熟期に差しかかっています。
ところで日本を位置づけるとしたら・・・少し寂しい結果になりそうで、
あまり想像したくないですね。
■海外進出のメリット・デメリット
私どもは、決してやみくもに海外進出を促すつもりはありません。
海外進出のメリット・デメリットをしっかりと把握して、中国をはじめとしたアジア市場を知ったうえで、市場進出するかしないかを判断していくことが、グローバル化する市場経済の中にあって、会社としても賢明な判断だと思うからです。
海外進出には、
@マーケットの拡大
A国内の特定マーケットへの依存度低下という「リスクヘッジ」
B人件費をはじめとしたコスト削減による「競争力の向上」
などのメリットがあります。
その反面、
@進出国の労働条件や商習慣の違いによる「経営上のリスク」
A進出国そのものの政治的不安定などの「カントリーリスク」
B為替変動リスク
などのデメリットが付いて回ります。
9月中旬に上海現地視察ツアーを行うのも、まずは巨大な隣国・中国を経済的に牽引する上海を知ること・・・日常生活でも、どんな人が隣に住んでいるのか良くわかれば、より安心して暮らせるだろうと思うのです。
■アジア各都市の外国企業誘致活動も、激しさを増している・・・
日本でも、外国企業500社の誘致を目指そうと、東京都の総合特区計画が始動しています。
総合特区「アジアヘッドクォーター」を指定して、法人税を優遇、ビジネスコンシェルジュを設置、外国人入国審査を迅速・簡素化、外国人弁護士の受け入れ規制緩和等々、かなり思い切った構想。
確かに、高い法人税率に加え、企業進出に伴う特例措置等もない今の状態では、シンガポールや香港の企業誘致力には、遠く及ばないことは残念ながら一目瞭然です。
日本企業の“稼ぐチカラ”を、外国企業を“引き付けるチカラ”を増すために、ALL JAPANで取り組んでいかなければなりません。
■最後に・・・ハンス氏から、目の覚めるコメントが
私の後に、特別コメンテーターとしてスピーチしてくれたハンス・フォン・デア・レッケ氏。
ドイツ人で、長年香港で金融の仕事をした後、昨年4月、原発事故を心配する家族の反対を押し切って、単身で震災1か月後に来日。その後6月に仙台市・石巻市・気仙沼市を一緒に回り、ハンス氏が被災した石巻市の漁港を見たとき、立ち尽くして「Like a War!」と言った一言が、私は今でも忘れられません。
ハンス氏は、一通り、香港でのビジネス・税制・商習慣・生活などを説明してくれた後・・・こんな話を始めました。
私がここまで話して、ここにいる皆様は、私が香港やシンガポールや台湾が良いですよと言うのではと思っておられるかもしれません。
しかし、そうではないのです。
私は皆様に、日本での機会を見つけていただきたいのです。いや、それは心ある皆様にとって義務とさえいえるかもしれません。
Sure the World is FLAT!!
地球は丸いのではなく、もはや平らなのです!!
もちろん、私たちは海外でも通用するチカラを身につけて、日本経済を支える一灯になろうとの思いなのですが・・・日本語だけでのセミナーだったので、海外進出に躍起になっているという印象を与えてしまったのかもしれません。
原発事故を心配する家族を振り切ってまで、日本を助けるために来てくれたハンス氏からの、厳しくも日本への愛情あふれるコメントは、私たちの胸に深く刺さりました。
とても感動的な締めくくり・・・でした。
平成24年(2012年)9月
TFSグループ 代表
TFS国際税理士法人 理事長
山 崎 泰 |
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